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『無題』

小さな頃のキオク
雨の中を走り回ったこととか
フェリーを見送りながら泣いたこととか
電話ボックスの中で待ち続けたこととか
もぐらと出会った日とか
野いちごの味とか
それはすべて
僕だけのもの
僕が思い出さない限り
今に現れることはない
そう思うとなんだか
少しもったいないな

これから創るキオク
どこでいつ 何があるのかわかんないけど
僕ひとりの中に溜め込むのは
少しもったいないな

だから少しでも多くの人と
時間を 場所を 出来事を共有できたらいいな
愉しいこと 悲しいこと
笑いとか 怒りとか
すべて
みんなと共に過ごせたら
なんて素晴らしいだろう
僕の中だけじゃなく
みんなの思い出になれば
それは なんて素晴らしいことなんだろう



02.7.15
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by basketworm | 2005-04-29 10:15 | ココロノヒキダシ

『うさぎとかめ』

君はどこを目指してる?/君はどこを目指してる?
そんなに速く/そんなに遅く
まだ加速して/また立ち止まって
当然/当然
見落とすものも多いだろ/誰かの足跡も多いだろ
もったいないとは思わないかい?/もったいないとは思わないかい?
道端に咲いた花や/まっさらの道の上に
それに群がる虫たちと/誰もいない広場に
コトバを交わしたいとは思わないかい?/自分のシルシをつけたいとは思わないかい?
やわらかな太陽を/ここちよい風を
全身であびたいとは思わないかい?/全身でうけたいとは思わないかい?
僕には君が/僕には君が
理解できない/理解できない


一緒に歩け、うさぎとかめ。
もう、勝負の結果はみな知ってるんだから。


02.5.24
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by basketworm | 2005-04-29 10:07 | ココロノヒキダシ

『アマモリ』

かねてからの雨は
かくして止んだ
雨守りがまた
この世を救ったのだ

雨守りは言う
コノアメハテンノナミダダ
テンヲコレイジョウカナシマセルコトハデキナイ

人々は言う
この雨は天の怒りだ
雨守りがまた怒りをおさめたのだ


雨守りは人々のコトバを知らない
人々は雨守りのコトバを知らない

それぞれが
それぞれの都合のいいように話す


かねてからの雨は
かくして止んだ

天は雲のはるか上にあり
雨守りも人々も雲の遥か下に生きる
だから実は
雨のことなど
天は知らないのだ


世の中はかくあるように
それぞれに都合よく回るのである


とどのつまり
この世は天であり
この世は雨守りであり
この世は人々である

それぞれがそれを知らないだけ

それぞれがそれぞれ他の何かに気を取られているだけ

かねてからの雨は
かくして止んだ

それだけが確かな客観
それだけがすべて




05.4.22
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by basketworm | 2005-04-22 03:47 | ココロ

『春の雨』

たとえばね
今 苦しいとして
それを
こないだまでたのしかったからだとか
これさえ乗り切れば後でたのしくなれるだとか
思わないで

もしも今
苦しい時間を過ごしているのなら
それはね
今の自分にとって
それが
いちばんたのしめる状況なんだ

うん
そう

そう思うことにしよう


春の雨は桜を散らすためじゃない
乾ききった大地に
新たな命を与えるもの

桜散れども葉は光る


今には今のたのしさがあるんだ



05.4.12
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by basketworm | 2005-04-12 21:14 | ココロ

『走る、走る』

あの日 アスファルトの上に小石で書いたスタートライン
「よーいどん!」
で始まって
電柱が一本 二本 三本…
「横断歩道の白いとこ踏んだら負けな。」
って言って並んで走ったけど
僕んちの方が近かったから
いつも僕の勝ち


勝負はつかないまま
僕らは大人になった
あの日書いたスタートラインはもう消えたけど
僕はまだ走り続けてる
ゴールラインは走りながらじゃ書けない
だから僕はこれからも走り続ける


いつか僕が走るのをやめるときがあるとすれば


それはゴールラインを越えるときじゃなくて
大歓声の中
ゴールテープを切るときでありたい


競技場は まだ見えない
勝負はまだ ついていない
くずぐずしてはいられない

だからこれからも
走る、走る

コースは決められてないから
好きな景色の中を行く
横断歩道の白いとこだけは踏まないようにしながら…




05.4.2
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by basketworm | 2005-04-02 04:51 | ココロ