『春の抜け殻』

机の上に無造作に置いてあるメモ帳はいつしか
その日話しきれなかったこととか
ここにその日いた痕跡を残すためのものになってた

すれ違う時間の中で必死で
抜け殻を集めて
それ自体もなんだか幸せで

たまには僕自身のコトバで、文字で
僕自身がここにいたことを残したくて
五ヶ月前
酔いにまかせて書きなぐった手紙

届くことなく時は過ぎ
桜の花は散って
緑の季節を通り過ぎ
いつしか蝉の声も聞こえなくなった

抜け殻だけは

抜け殻だけはいつまでもここにあって


想像もしてなかったけれど
五ヶ月前
この夏が記録的な猛暑になること
この夏が記憶的な酷暑になること
知る由も無かったんだけれど

五ヶ月前に書いたその手紙
その文章はまるで
予言者のようで

少し、笑った




10.9.2
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by basketworm | 2010-09-02 02:46 | ココロ


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